今週の市場の動き
2025年7月28日週のS&P500は、週の前半には先週の流れを受けて高値圏での推移が続いたものの、週末にかけて急落し、週を通しては下落に転じた。前週の終値6,388.65に対し、今週末の終値は6,238.01となり、150.64ポイントの下落、率にして-2.36%という結果であった。


月曜日から水曜日にかけては市場参加者に楽観ムードが漂い、過去最高値更新後の調整が入りながらも堅調に推移した。しかし、木曜日のFOMC政策発表を受けた市場の動揺が金曜日に本格化し、S&P500は一時6,200台前半まで売られる展開となった。


過去最高値からの下落は想定内。感情的にならず中長期の視点を忘れずに。
FOMCと政策金利への反応
7月31日に行われたFOMCでは、政策金利の据え置きが決定されたものの、パウエル議長の発言が想定以上にタカ派的な内容であったことが市場の失望を招いた。具体的には、「年内の利下げの必要性は見えていない」との見解が示され、インフレ抑制の姿勢を維持する構えが強調された。
これにより、年内利下げを織り込んでいた市場は急速にポジション調整を強いられ、米国債利回りの上昇とともに株式市場には売り圧力が波及した。


FOMCの発言内容は利下げ期待を冷やす方向で、短期的には調整局面入りの可能性も。
セクター別の動き
今週はテクノロジー株を中心に大きく売られる展開となった。特にAI関連銘柄や半導体企業に対する利益確定売りが目立ち、ナスダック指数もS&P500と同様に週末に大幅な調整となった。
一方で、ディフェンシブ銘柄や公益株などは比較的堅調に推移し、セクター間の明暗がくっきり分かれる週でもあった。また、エネルギーセクターも原油価格の上昇を背景に買われる場面があった。


セクターの分散投資は不安定な相場環境でのリスクヘッジになる。


チャートで見る今週の値動き
7月29日(月)から30日(火)にかけては6,380〜6,400近辺でのもみ合いが続いたが、FOMC直後の31日(水)には方向感が定まらず上下に振れた末、8月1日(木)と2日(金)には大きな陰線を形成し、一気に6,200台前半まで急落した。
週間ベースで見ると、過去最高値更新後の反動と政策イベントの影響が重なり、短期筋による利益確定売りが広がった形となった。


チャートの急変動には慌てず、冷静にトレンドの継続性を見極めよう。
投資家心理とVIXの動向
VIX指数(恐怖指数)は週前半は落ち着いた水準であったが、週末にかけて急上昇し、投資家心理の悪化を反映した。これは、短期的なリスクオフムードの高まりを意味しており、一部の機関投資家がポジション調整を進めたことも影響したと見られる。
ただし、VIXはまだ歴史的平均水準を大きく上回るほどではなく、過度な悲観に傾いているわけではない。


VIXの急上昇は要注意サイン。リスク管理の再確認をしておこう。
今後の展望
来週は雇用統計やISM製造業指数などの重要経済指標の発表が控えており、それらの結果次第で相場の方向感が定まりやすくなる。特に雇用統計の強弱が次回のFOMCに影響を与えるとの見方もあり、注目度が高い。
また、8月は出来高が減少しやすい傾向があり、わずかな材料でも相場が大きく動くリスクがある。引き続きイベントリスクや地政学的要因にも注意が必要である。


夏枯れ相場でも情報収集とポジション管理は怠らずに。
まとめ
2025年7月28日週のS&P500は、過去最高値を維持して始まったものの、FOMCをきっかけに一転して下落基調となり、週間で-2.36%の下げ幅を記録した。金曜日には6,238.01で取引を終え、投資家の利下げ期待が一旦後退した形である。イベントリスクが続く中、慎重な相場対応が求められる週となった。

