2025年6月30日週のS&P500は、7月第1週の米国市場休場を挟むなかでも続伸し、史上最高値を再び更新する展開となった。7月4日(木)は独立記念日の祝日で休場となったため、実質的な週末の終値は7月3日(水)の6,279.35ポイントであり、前週末(6,173.07)から**+106.28ポイント(+1.72%)の上昇**となった。


PCEや雇用指標など直近の経済指標を受けて、米経済が「適温状態」にあるという見方が強まり、利下げ期待は維持されつつも市場の安心感が広がった。全体的に好調な週であったが、やや過熱感も意識され始めている。本記事では、2025年6月30日週のS&P500のパフォーマンスについて詳しく分析する。
再び最高値を更新し、上昇は継続
この週のS&P500は、6月末の調整を乗り越え、7月入りとともに再び上昇基調を強めた。特に7月3日(水)には6,279.35ポイントをつけ、終値ベースでの史上最高値を再び更新。わずか1週間で2週連続の最高値更新となった。
インフレ指標であるPCEコア価格指数の鈍化傾向に加え、週初に発表されたISM製造業景況指数が拡大・縮小の境目である50を下回ったものの、企業マインドは極端に悪化しておらず、「悪くはない」データとして受け止められた。
利下げタイミングに関して市場は「9月開始説」を依然として織り込んでいるが、過度な楽観も警戒されつつある。こうしたなか、株式市場は金融緩和の継続を背景に、堅調な値動きを続けた。
セクター別の動向
今週もテクノロジーを中心としたグロース株が市場をけん引した。特にAIやクラウド関連の企業に対しては、企業投資の持続が期待されており、好調な買いが続いた。
一方、エネルギーセクターは原油価格の上昇を背景に持ち直しの兆しを見せ、公益や生活必需品などディフェンシブ株も底堅い動きとなった。セクター間でのばらつきは徐々に小さくなっており、相場全体としての地合いの強さが印象づけられる。
金融セクターでは、大手銀行の自己株買いや増配の報道もあり、投資家の買い安心感につながった。


マーケットを動かした要因
6月28日に発表されたPCE価格指数は、前年比+2.5%とインフレ鈍化の流れが継続していることを確認させる内容だった。FRBのインフレ目標である2.0%にはなお距離があるものの、鈍化トレンドが明確となったことから、利下げシナリオは引き続き有効とされている。
加えて、7月1日に発表されたISM製造業景況指数は49.8と、市場予想を若干下回ったものの大きなネガティブサプライズではなかった。景気減速懸念は残るものの、現時点では企業活動が致命的に落ち込んでいるとは言えないという安心感が広がった。


10年債利回りは週初の4.12%台から週中には4.07%前後まで低下し、金利面でも株式に追い風となった。
出来高と投資家心理
7月4日(木)が祝日で米国市場が休場となった影響で、週の取引日数は実質4日間に限られた。取引時間の短さにより、出来高は通常よりもやや低調だったが、株価上昇に伴う利益確定売りは限定的であり、リスクオンの姿勢が継続していることが確認できる。
VIX(恐怖指数)は引き続き低水準で推移しており、市場全体のボラティリティは抑えられている。


一部では「株価はやや先行しすぎている」との声も出始めており、今後は企業決算発表を前にして、材料待ちの様相が強まりやすい局面に入るとの見方もある。
今後の注目ポイント
来週(7月7日週)は、6月の雇用統計が注目の中心となる。市場は非農業部門雇用者数が引き続き堅調であるかどうかに注目しており、平均時給の伸びにも関心が集まっている。
また、7月中旬から本格化する企業決算シーズンを前に、業績見通しの発表や先行する企業のガイダンスが相場に影響を与える可能性がある。FRBメンバーの講演や議会証言も予定されており、政策スタンスの再確認の場となるだろう。


景気・インフレ・金融政策・企業業績という4つの軸が揃って注目されるタイミングにあり、今後の動向を見極める上で非常に重要な1週間となる。


まとめ
2025年6月30日週のS&P500は、米独立記念日による休場を挟みながらも前週比+1.72%の上昇を記録し、終値ベースで6,279.35ポイントと史上最高値を再び更新した。
PCEやISMなどの経済指標を受けて、インフレ鈍化と景気軟着陸への期待が相場を支えた。利下げ観測は維持されており、金利の低下が株式市場に追い風をもたらしている。
セクター全体でバランスの取れた買いが広がり、過熱感を意識しながらも堅調な相場が継続。来週以降は雇用統計や企業決算がカギを握る展開となるだろう。
今は過度な楽観に警戒しつつも、トレンドの流れを尊重する投資姿勢が求められるタイミングである。
