金(ゴールド)は資産の何%くらいを保有すべき?

ゴールド(金)
目次

はじめに

株式市場が好調なとき、金(ゴールド)の存在は忘れられがちである。配当もなく、キャッシュフローも生まない資産であるため、長期投資の主役にはなりにくいからである。

しかし歴史を振り返ると、金融危機やインフレ局面では金がポートフォリオを守る役割を果たしてきた。特にFIREを目指す、あるいはFIRE後の生活を考える場合、資産の安定性はリターンと同じくらい重要である。

株式100%のポートフォリオは成長力が高い一方で、暴落時のダメージも大きい。そこで注目されるのが金という資産である。

本記事では「金は資産の何%くらい保有するのが現実的なのか」というテーマを、FIRE視点で整理する。

金がポートフォリオに必要と言われる理由

金が投資資産として語られる理由は主に3つある。

1つ目は「インフレ耐性」である。通貨価値が下がる局面では、金の価格が上昇しやすい傾向がある。

2つ目は「危機時の避難資産」である。金融危機や地政学リスクが高まると、株式などのリスク資産から資金が逃げ、金に流れることがある。

3つ目は「株式との相関が低い」ことである。株式が下落する局面で、金が逆方向に動くケースがあるため、ポートフォリオ全体の変動を抑える効果が期待できる。

つまり金の役割は、資産を増やすことよりも「守ること」にある。

炎ノ介🔥

金は攻めの資産ではなく守りの資産である。

株式と金の長期リターンを比較するとどうなるか

長期投資の観点では、株式は最もリターンが期待できる資産である。

米国株式市場(S&P500)の長期平均リターンはおおむね年7〜10%程度と言われている。一方で金の長期リターンはそれより低く、株式ほどの成長力はない。

実際、1980年代以降の長期データを見ると、株式は大きく資産を増やしてきた一方で、金は長い停滞期間を経験している。つまり「資産を増やす」という意味では株式が圧倒的に有利である。

しかし重要なのは、暴落局面での動きである。株式が大きく下落するタイミングで、金は比較的値崩れしにくいことがある。

そのためポートフォリオの一部に金を組み入れることで、資産全体のボラティリティを下げる効果が期待できる。

炎ノ介🔥

金はリターンではなく分散効果で価値が生まれる資産である。

レイ・ダリオのオールウェザー・ポートフォリオ

金の重要性を語る際によく登場するのが、世界最大級のヘッジファンドを率いた投資家レイ・ダリオのポートフォリオである。

彼が提唱した「オールウェザー・ポートフォリオ」は、どのような経済環境でも安定した運用を目指す資産配分として知られている。

代表的な配分は次の通りである。

・株式:約30%
・長期国債:約40%
・中期国債:約15%
・金:約7.5%
・コモディティ:約7.5%

このポートフォリオの特徴は、株式だけに依存しないことである。

金が約7.5%組み込まれているのは、インフレや金融危機といった特殊な環境に備えるためである。つまり世界的な機関投資家レベルでも、金は一定割合を保有する資産として位置付けられている。

炎ノ介🔥

金は個人投資家だけでなく機関投資家も利用する分散資産である。

金の適正比率はどれくらいなのか

一般的に言われる金の保有比率は、おおむね次の範囲である。

・5%
・10%
・多くても20%程度

多くの資産運用の専門家は、ポートフォリオの5〜10%程度を金に配分することを推奨している。理由はシンプルで、分散効果を得るには十分でありながら、リターンの低下を最小限に抑えられるからである。

金は長期的には株式ほどのリターンを生む資産ではない。そのため割合を増やしすぎると、ポートフォリオ全体の成長率を押し下げる可能性がある。

炎ノ介🔥

金は多すぎても少なすぎてもバランスが崩れる。

ゴールド(金)

FIRE視点で考える金の役割

FIREを目指す場合、資産の大半は株式で構成されることが多い。長期的なリターンを最大化するためである。しかしFIRE後は状況が変わる。資産の取り崩しが始まるため、大きな下落は生活そのものに影響する。

このとき金は、ポートフォリオのボラティリティを抑える役割を持つ。例えば株式が大きく下落した局面で、金が比較的安定していれば、資産全体の下落幅は小さくなる。

結果として、精神的にも取り崩し戦略にも余裕が生まれる。FIRE後に「資産を増やす」よりも「資産を減らさない」ことが重要になる理由はここにある。

炎ノ介🔥

FIRE後はリターンよりボラティリティ管理が重要になる。

金を持つ方法

金を保有する方法はいくつかある。

・金ETF
・純金積立
・金地金(インゴット)
・金関連株

投資家の多くが利用しているのは金ETFである。株式と同じように売買でき、保管の手間もないためである。

一方で現物の金を持つことを好む人もいる。金融システムのリスクに備えるという意味では、現物資産としての安心感があるからである。

どの方法を選ぶかは、投資目的と管理のしやすさによって変わる。

炎ノ介🔥

金は資産防衛という意味では現物という選択肢もある。

FIRE投資家にとっての現実的な割合

FIREを目指す投資家にとって、現実的な金の割合は5〜10%程度が一つの目安になる。この水準であれば、株式中心のポートフォリオを維持しながら、危機時の分散効果を得ることができる。

実際、株式90%・金10%のような構成はシンプルで管理もしやすい。資産規模が大きくなった場合や、FIRE後の生活に入った場合には、やや比率を高めて10〜15%程度にするという考え方もある。

最終的には資産の安定性とリターンのバランスをどう取るかで決まる。

炎ノ介🔥

自分が安心して持ち続けられる割合が最適解である。

金ETFという選択肢

個人投資家が金に投資する方法の中でも、もっとも利用しやすいのが金ETFである。証券口座で株式と同じように売買でき、現物を保管する必要もないためである。

代表的な金ETFとしては次のような商品がある。

・SPDRゴールドシェア(GLD)
・iShares Gold Trust(IAU)
・純金上場信託(1540)

GLDとIAUは米国上場の金ETFであり、世界中の投資家に利用されている。一方、日本の投資家にとって使いやすいのが東証に上場している「純金上場信託(1540)」である。

このETFは金の価格に連動することを目的としており、株式と同じように売買できるため、ポートフォリオに組み込みやすい。

FIREを目指す投資家にとって重要なのは「運用のシンプルさ」である。株式インデックスと同じように、金ETFを一定割合保有しておくだけで分散効果を得ることができる。

炎ノ介🔥

金ETFは最も手軽に金をポートフォリオに組み込める方法である。

まとめ

金は株式のように資産を大きく増やす存在ではない。しかしポートフォリオ全体を守るという意味では重要な役割を持つ資産である。

一般的には資産の5〜10%程度を金に配分することで、分散効果を得ながら成長性も維持できると考えられている。

FIREを目指す投資家にとっても、金は「リターンのための資産」ではなく「資産を守るための保険」として位置付けるのが現実的である。

株式・債券・金といった異なる性質の資産を組み合わせることで、長期的に安定したポートフォリオを作ることができるのである。

本記事の内容は、筆者の経験および調査に基づくものである。可能な限り正確な情報を提供するよう努めているが、その正確性や完全性を保証するものではない。投資・資産運用に関する最終的な判断は、必ずご自身の責任で行っていただきたい。

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