はじめに
楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)、通称「楽天SCHD」は、米国の高配当株に分散投資を行うインデックスファンドである。安定した配当と資産形成の両立を目指す投資家に人気のある商品であり、四半期ごとに配当を受け取れる点も魅力のひとつである。特に2024年から始まった新NISA制度を活用して、つみたて枠ではなく成長投資枠で楽天SCHDを購入している投資家も多い。今回の記事では、2025年5月に実際に支払われた配当金の額を中心に、今後の展望や投資判断の一助となる情報をまとめる。
実際に配当金はいくらだった?
2025年5月に支払われた楽天SCHDの配当金は、15,288円(単価70円)であった。これは2,184,002口保有していた場合の実績である。楽天証券の口座において、NISA成長投資枠を通じて運用している分の配当として、5月30日に振り込まれたものである。


なお、NISA口座での保有分については非課税であるため、税額合計は0円となり、配当全額が手取り金額として受け取れている。また、今回の分配金は前回と同様に普通分配金ではなく「元本払戻金(特別分配金)」として支払われた点も特筆すべきである。


配当履歴と比較
楽天SCHDは比較的新しいファンドであり、配当金の支払いが始まったのは2025年2月である。初回の配当単価は85円であり、今回の5月分は70円となったことで、減配という結果になった。
配当金の推移は以下の通りである:
| 年月 | 配当単価 | 支払額(2,184,002口保有) |
|---|---|---|
| 2025年2月 | 85円 | 18,564円 |
| 2025年5月 | 70円 | 15,288円 |
このように、2025年5月の配当は前回よりも15円の減配となったが、単価70円でも高水準であり、今後の動向を慎重に見守る必要がある。
分配金の原資と今後の見通し
楽天SCHDは、米国の高配当株に連動するインデックスに投資しており、その大部分は安定したキャッシュフローを持つ企業である。配当金の原資は、組み入れ銘柄から得られる配当収入で構成されている。主な構成銘柄には、P&G、シスコシステムズ、テキサス・インスツルメンツなどの大手企業が含まれる。
また、2025年はFRBによる利下げ観測が強まりつつあり、株式市場全体としては配当利回りを求める動きが強まっている。そうした中で、楽天SCHDのような高配当戦略を取るファンドは相対的に魅力を増している。


一方で、為替の影響が分配金に与える影響も無視できない。円安が続けば円建てでの配当金は増加するが、逆に円高が進行した場合にはその逆もありうる。今後の為替相場にも注視が必要である。
税金と再投資の戦略
楽天SCHDの配当金には、通常であれば国内課税として約20.315%が課税される。しかし、新NISAの成長投資枠で購入している場合、配当は非課税で受け取ることができる。今回の例では、税額合計は0円であり、配当金15,288円がそのまま手取りとして受け取れた。


前述の通り、今回の分配金は「元本払戻金(特別分配金)」であり、そもそも課税対象ではない。このような特別分配金が継続する場合、実質的な配当利回りに注意を払いつつ、投資判断を下す必要がある。
このように、NISA口座での運用は非常に効率が良く、特に「受取型」を選択することで配当を非課税で受け取りつつ、任意のタイミングで再投資が可能となる。ただし、「再投資型」を選択してしまうと、配当金で自動的に再投資された分がNISAの年間投資枠を消費してしまうため、枠を圧迫するリスクがある。長期的な資産形成を目指すのであれば、自身の投資スタイルに応じて受取方法を慎重に選ぶことが重要である。
他ファンドとの比較
同様に米国高配当株に投資するファンドとしては「iシェアーズ 米国高配当株 ETF(HDV)」や「バンガード 米国高配当株式 ETF(VYM)」がある。これらと比較しても、楽天SCHDは配当利回りの安定性と低コスト(信託報酬0.11%程度)で際立っている。
HDVの分配金は四半期あたり約0.9%、VYMは約1.0%程度であるのに対し、楽天SCHDは現在の価格水準で年利換算でおよそ3.8%前後となる。為替の変動があることを考慮しても、堅実なインカムを求める投資家にとって魅力的な選択肢である。


まとめ
楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)、通称楽天SCHDの2025年5月の配当金は、15,288円(単価70円)であった。これは前回2月の初回配当より減配となったが、依然として高水準の配当である点は評価できる。
また、今回の分配金は「元本払戻金(特別分配金)」であったことから、課税もされず、全額が非課税で手元に残った。税制優遇を活かしつつ、安定した配当を目指す長期投資の一手として、楽天SCHDは引き続き注目に値する。
今後も米国企業の業績や為替相場の動向を注視しながら、長期的に配当を享受できるインデックスファンドとして、楽天SCHDは継続保有に値する選択肢である。
