傷病手当金の概要
傷病手当金とは、業務外の病気やケガにより働くことができなくなった場合に、被保険者が生活を維持できるように支給される健康保険制度の一つである。これは、労働者の経済的な不安を軽減し、治療に専念できるようにすることを目的としている。


受給するための条件
傷病手当金を受給するには、以下の条件を満たす必要がある。
- 健康保険に最低12ヶ月の加入が必要
健康保険の被保険者期間が12ヶ月以上であることが求められる。 - 業務外の病気やケガで仕事を休むこと
労災保険が適用される業務上の事故や病気ではなく、私的な理由による傷病である必要がある。 - 連続する3日間を含め4日以上労務不能であること
連続した3日間の待機期間(有給休暇の消化でも可)が必要で、4日目以降から支給される。 - 休業期間中に給与の支払いがないこと
会社から給与が支払われている場合、支給額が減額または支給対象外となる可能性がある。 - 在職中に医師の初診を受けていること
退職後に医師の診察を受けてから申請しても不支給になってしまう。 - 最終出社日は出社してはいけない
傷病手当金を申請する場合、最後の出勤日に出社してしまうと受給資格を失う可能性がある。


私の場合、30日以上の有休消化を使用し、そのまま退職したので問題なかったが、上記3の連続した3日間は間に1日でも出勤日が入ると無効になるので注意が必要。
傷病手当金の計算方法
傷病手当金の支給額は以下の計算式で求められる。
支給額 = (過去12ヶ月間の標準報酬月額の平均 ÷ 30) × 2/3
例えば、過去12ヶ月の平均標準報酬月額が30万円の場合、1日あたりの支給額は
(30万円 ÷ 30) × 2/3 = 6,666円
となる。


私の場合、月75万円ほど受給している。日割り計算のため、31日の月と28日の月で受給額は多少前後する。
申請方法と必要書類
傷病手当金の申請には、以下の書類を用意する必要がある。
- 健康保険傷病手当金支給申請書(協会けんぽまたは健康保険組合から入手)
- 医師の診断書(申請書に医師の証明が必要)
- 事業主の証明書(休業期間の証明)
申請書は、加入している健康保険組合または協会けんぽに提出する。


退職後に受給する場合、1回目のみ事業主の証明書が必要になる。2回目以降は申請書と医師の診断書のみで可。ただし、私が加入していた健康保険組合では、現在加入している国民健康保険証のコピーの提出も追加で必要。


私が加入していた健康保険組合では、上記の書類を郵送してから約2週間後に傷病手当金が指定口座に振り込まれる。
受給期間と支給の上限
傷病手当金は、最長で1年6ヶ月間支給される。ただし、1年6ヶ月を超えた場合は、たとえ病気やケガが続いていたとしても支給は終了する。


私が加入していた健康保険組合では、受給開始から半年後と1年後に報告書が郵送されてくるので、その時の傷病状況、生活状況、治療内容等を記入し、返送する必要がある。この内容が支給・不支給の決定に重要な書類となるため詳細に記入する必要がある。
傷病手当金を受け取る際の注意点
- 退職後の受給
退職後も受給要件を満たせば傷病手当金を受け取ることができるが、保険の加入が継続している必要がある。 - 公的年金との調整
障害年金などの公的年金を受給している場合、傷病手当金が調整される可能性がある。 - 社会保険料の支払い
休職中でも社会保険料の支払いが必要となるため、企業や健康保険組合に確認が必要である。


私の場合、うつ病を患い、発症してから2ヶ月後に退職し、実際に受給し始めたのは退職後である。また、任意継続ではなく国民健康保険に加入しているが、退職してからも問題なく受給できているので安心してほしい。
その他の情報
- 傷病手当金は非課税のため、所得税や住民税の負担は発生しない。
- 申請は2年間の時効があるため、早めに手続きを行うことが重要。
- 傷病手当金の代わりに、企業によっては独自の休業補償制度がある場合もあるため、就業規則を確認することが望ましい。


傷病手当金そのものに税金の負担は発生しないが、住民税額や国民健康保険料は前年の所得を基に算出されるため注意が必要。私の場合、1年で合計200万円以上の金額を傷病手当金の中から負担することになった。



